タクシードライバーの1日の流れ

タクシードライバーの勤務形態には大きく分けて3つあります。サラリーマンと同じように日中に勤務する「昼勤務」、夜間帯に勤務する「夜勤務」、朝から翌明朝まで勤務した後にたっぷりと休息を取る「隔日勤務」です。ここでは、タクシードライバーの働き方として主流な「隔日勤務」の1日の流れをご紹介します。

出社

タクシー会社によって多少異なりますが、朝6～7時頃に出社が一般的。出社後は、会社から支給されている制服に着替えます。タクシードライバーは接客もしますので、身だしなみをきちんと整えることは重要です。

そのあと、健康状態のチェックとアルコール検査が行われます。発熱やアルコール反応があった場合は乗務できませんので注意しましょう。

点呼・朝礼

出発する前に、運行管理者からその日の連絡事項などが伝えられます。その日の天気や道路の状況、業務に関する注意点なども含まれていますので、しっかり確認しておきましょう。

また、お客様に気持ちよく接するための声出しもありますので、朝から元気よく声がでるように喉を整えましょう。一通り点呼・朝礼が終わったあと、乗務員証が配布されますので、忘れずに受け取りましょう。

車両点検

事故を起こさないためにも、出発前の車両点検は欠かせません。ウインカーやブレーキ、ヘッドライト、バッテリー、エンジンオイルなど異常が無いかどうか点検を実施します。また機器類の点検だけでなく、車両の清掃状況についてもチェックが必要です。

なお、使用する車両は予め決められていて2人で1台割り当てられるケースが一般的です（これを相番と言います）。洗車や車内清掃は前の乗務者が行いますが、改めて車体や車内が清潔に保たれているかどうかも、出発前に点検を行います。

出庫

車両の点検が済んだらいよいよ乗務開始です。人が動き始める前からタクシーを走らせます。時間帯によってタクシーを利用する客層や乗務場所など異なるため、効率良くお客さんを拾えるよう場所を選んでタクシーを走らせることが重要です。特に、朝の時間帯は通勤客が多いため、中心部へ向けて走らせるなどの工夫が必要でしょう。

昼食

午後もバリバリお客さんを乗せるために、昼食をしっかりとってエネルギーチャージを行いましょう。ただし、乗務の状況によっては、いつも同じ時間帯に昼食が取れるとは限りません。午後のスケジュールや予約状況など想定した上で、昼食が取れそうなタイミングを見計らって食事を取るようにしましょう。

適宜休憩

タクシードライバーは1回の乗務につき3時間休憩を取らなくてはいけないため、昼食時間と合わせて営業中も適宜休憩を取るようにしましょう。特に午後は、朝から立て続けにお客さんを乗せていると、疲れによる注意力の低下が起こりやすい時間帯です。お客さんが減る時間帯を狙って上手く休憩を挟み、お客さんが増える夜の時間帯に備えて、体力をしっかりと回復させておきましょう。

営業

休憩を挟んだら営業再開です。タクシードライバーの給与は歩合制が多いため、収入を増やすにはお客さんの多い時間帯・場所を狙って効率よくタクシーを走らせることが重要。夕方になると、仕事を終えて飲みに行くサラリーマンや、夜のお仕事の方などが多くタクシーを利用します。

また、2割増料金になる22時以降はタクシードライバーにとって稼ぎ時。飲み終えて自宅に帰るサラリーマンなど長距離利用のお客さんが多くなります。乗車率を上げるためにも、日ごろからどの辺りにお客さんが多くいるかなど、リサーチしておくこともタクシードライバーが営業する上で必要です。

帰庫・点検・退社

深夜客がはけるAM2時30分頃、営業を終えて帰庫します。タクシーを戻す際は、次の乗務者のために燃料を満タンにしておかなくてはいけません（費用はもちろんタクシー会社の負担です）。帰庫後は、日報と売上金の報告を会社に行います。

この他にも、洗車や車内の清掃、車両の点検も実施します。洗車については、毎日行っているので比較的簡単に済ませることができます。一通り作業が済んだら業務終了です。しっかりと休息を取って次の業務に備えましょう。

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