ドライバーの提示義務廃止

氏名掲示義務がなぜ廃止されるのか、その理由や録音の重要性について紹介します。

氏名の提示義務が廃止に

情報漏洩や悪用のリスクを抑えるため、氏名の提示について制度改正が進められました。プライバシー保護という目的もあります。

個人情報漏洩のリスクがあるため

令和5年5月、国土交通省はタクシードライバーの乗務員証の見直しを発表しました。SNSの普及により個人情報漏洩が危惧される現代において、現場のプライバシーを守るための措置です。

特に、乗務員証に記載されている「氏名」と「顔写真」が個人を特定しやすくする要因となっており、漏洩につながりかねないからです。タクシードライバーの情報が悪用される事例も懸念されており、制度の改正が必要とされました。

乗客とのトラブル防止

乗務員証の廃止は、タクシードライバーと乗客間のトラブルを防ぐ目的もあります。

個人情報が原因でストーカー行為などに発展することを避けるために、改正が推進されました。多くのタクシードライバーが様々な背景を持ち、中には新たな人生をスタートさせている方もいるため、彼らのプライバシー保護は重要といえます。

氏名記載の変更

タクシーの場合、氏名の記載場所が変更となりました。

有効期限の削除

タクシーの乗務員証は、プライバシー保護のため改訂され、乗客に見える面から氏名、顔写真、運転免許証の有効期限が削除されました。

代わりに、運転者証としての機能を維持するため、氏名は乗客から見えない面への記載に変わっています。

運転者証（乗務員証）の重要性

タクシーの乗務員証は、タクシードライバーが業界で働くために必須の証明として機能します。どの営業所に勤務しても必要とされるものです。

例えば、タクシー会社退職して別のタクシー会社に転職する際は、以前の乗務員証を国土交通大臣に返納しなければなりません。この証明書は、ドライバーのキャリアにおいて常に更新と正式な手続きが求められる重要な書類です。

必要と感じたら録音もしておく

昨今、多くのタクシーがドライブレコーダーや車内カメラを搭載しており、これが事件やトラブルの発覚に繋がっています。事前に録音や録画を行っておくことは、運転手や乗客の安全を守る上で効果的です。

何事もないのが一番ですが、もしものときに使うことで証拠として役立ちます。裁判などで証拠を提出する際は、録音データに加えて、会話の文字起こしも必要です。特に夜間は録音する習慣を身に付けておきましょう。